アップルTVを買った。
アクトビラは以前から使っていたので、ネット動画のクォリティには驚きはなかったが、メニューのユーザーインターフェイスの差には驚いた。
文字ベースのアクトビラのメニューに対して、ビジュアルを軸にしてあり、映画のパッケージメニューを眺めているだけでも、楽しく、ワクワクする。
ネットで動画が落とせるという結果だけみると、新しさは無く、アクトビラと同じだが、思想がまるで違う。
毎日、溢れるようなコンテンツに囲まれ、心地よい体験を既に持っている利用者の現状を踏まえれば、メニューにも、ビジュアル、ユーザビリティの切り口で、更なる工夫が必要なのは明らかだ。
もはや、PC関連機器やネットサービスにおいても、スイッチを入れられればそれでいいという発想は通用しない。
“ファッション化”(快適性やわかりやすさに加えて、心地よさ、ワクワク感の体験を付加すること)
する必要があるという事だ。
28年前米国サンディエゴで、都市活性化を目的として、ホートンプラザというショッピングセンターが作られ成功した。
17年前に視察に行ったが、いまだに世界中から成功モデルとして視察者が足を運んでいるという。
ショッピングセンターをモノを買う手段としての店舗の場所から、買う行為そのものを楽しむ空間へと思想を変えてのパラダイムチェンジだった。
代表的な面白い仕掛けは、通路を立体的で複雑で迷路のような構造にして、故意的に店がどこにあるかわかりにくくすると同時に、空間に変化を与えて、空間そのものを楽しませようという”迷宮構造”だ。

今ではこのホートンプラザを真似して六本木ヒルズなど、世界中で当たり前のように”迷宮構造”が採用されている。
機能的に他との違いを出せなくなった時の付加価値戦略としての”ファッション化”は、衣料からはじまって、雑貨、さらにショッピングセンターに至るまで進化し続けている。
そして、ついに、Appleがモバイルデバイスやパソコンおよび周辺機器にも”ファッション化”の火をつけ、大成功をおさめた。
IBMも”ファッション化”による差別化の発想を持っていれば、もしかしたら今頃クールなThinkPadが存在していたのかもしれない。
